転職ジャポン

転職を繰り返した転職マニアによる転職サイトです。

転職の昇給率ランキング2019 

「昇給」という夢のある言葉。 昇給制度がある企業なら「勤めていればいずれ給料が上がる」前提があるということになりますが、企業が掲載している求人情報だけをみても、実際いくら昇給するのかまでは触れられていませんよね。 月給、そして年収にも影響を与える問題なので気になる方も多い昇給について。そこで今回は「中小企業」「大手企業」「公務員」それぞれの昇給の現実に迫ります。

転職の昇給率ランキング!昇給ってどれくらいするの?

基本的に昇給には2種類のパターンがあります。 企業の中で出世したときに、出世して得た立場に合わせて行われる昇給と、特に出世をしなくても勤続年数に合わせて自然に行われる昇給です。 以下では、出世に絡んで行われる昇給ではない、シンプルな昇給について。視点を当ててまとめてみました。

企業 昇給金額(1~数年に1回ペース) 長期勤続による昇給金額の目安
大手企業 5,000円~10,000円くらい 10年後⇒10万円~数十万円※役職持ちになるかにもよる
中小企業 3,000円~5,000円くらい 10年後5万円前後
公務員 このタイプの昇給は基本的に無い傾向 10年後5万円前後~10万円

1~数年に1回のペース(※企業にもよる)の昇給金額でみてみると決して多くない金額ですが、長く勤続するとその分金額は右肩上がりが普通なのでそこそこ良い金額になります。 そして出世もした場合には各種手当などもついて、そこそこ安定した収入になります。 ちなみに、上記はあくまでも目安です。全体的に見れば上記のような方向性になりますが、全ての「大手企業」「中小企業」「公務員」に絶対当てはまるというわけではありません。 昇給率については、非公開にしている企業がとても多いです。(面接で聞けば普通に教えてくれるかもしれませんが、これを聞くと印象はあまり良くないので聞かないのが妥当=昇給率は入社までわからないケースが多い) 非公開にしやすい背景ですが、元々昇給金額の目安は企業としてありつつも、各社員の能力によって金額に差が出ることが多いので社員同士のトラブル(同期なのにあいつのほうが多いなどetc・・・)を避けるためにもあまり公開はしません。 シンプルにランキングにするなら昇給率の良さは以下の順番です。

1位 大手企業
2位 中小企業
3位 公務員

・・・全体的にみてこのような結果になったとはいえ、一概に昇給率だけで給料をはかれない部分があります。 大手企業は元々の月給が高い傾向にあったり、ボーナスも多い傾向にあったりします。 公務員は細かい昇給は滅多になくても、待遇面では非常に良いです。 そして中小企業の中にもドカンとボーナスを出す企業もあるので・・・「昇給率」だけで企業を選ぶと、後々選択を間違えたと感じることもあるかもしれません。

中小企業で月額数千円の昇給が目安

中小企業では出世に関係ない勤続年数による昇給は、月額にプラス数千円程度・・・ということが多いです。長く勤続すればもっと昇給する可能性もありますが、企業の方針や経営状況にもよります。 転職市場では何だかんだ大手企業に入社したい転職希望者が多いですが、それは昇給の部分含めて全体的に「給料」をみているから・・・ということが多いです。 ただし、日本には中小企業でも実力があり利益をたくさん出しているところが多いのも見過ごせません。案外そのような企業を選んだほうが長い目でみて昇給するケースもあります。 中小企業への入社を検討していて、昇給面を重視するなら、企業情報や業績を熱心にチェックして「ここなら良さそう」というところを狙う必要があります。 そうすれば転職後にギャップ(思っていたのと違う)に苦しめられるリスクを下げられます。

大手企業は月額5,000円~10,000円の昇給が目安

大手企業の場合は月額5,000円~10,000円くらいと、都度の昇給金額もなかなか魅力的です。 月額25万円だったところが昇給で月額26万円になったらけっこう大きいですよね。 昇給以外にも大手企業はボーナスや出世に関連した手当や退職金制度も充実していることから「給与面」では恵まれているといえます。

公務員は出世して初めて昇給スタイルが基本

公務員は一般の企業とはまた違う体制なので、勤続年数による小まめな昇給というよりは出世によってまとめて昇給するのが基本です。 職種にもよりますが、現実的な部分でいえば公務員だから必ずしも給料が高いというわけではありません。 おまけに昇給も小まめにしていく方面には期待できませんが、それでも公務員という仕事が人気の理由は「安定」と「待遇」によるものです。 勤務し始めて間もない頃の月給ではなく、長い目でみれば雇用条件が良いのが強みです。 公務員の例からみるとわかりやすいですが、昇給率で転職先を決めるというやり方は、場合によっては決して高収入に結びつかないことが多いです。

昇給の金額はどうやって決められる?影響を与える項目はこちら

「昇給」と一括りにしても企業の規模や業績や方向性でピンからキリまで内容が変わってきますが、昇給の金額はそもそもどうやって決められるのか気になりますよね。 以下では、昇給の金額を決める要素になるものを1つずつご紹介していきます。

高卒?大卒?学歴でそもそも基本給から違うことが多い

特定の企業に入社してしまえば、みんな同じ企業に勤める(所属する)社員であり仲間ですが、社員になるまでのバックグラウンドはそれぞれ違います。 最終学歴で分けると「大学院卒」「大学卒」「短大卒」「専門卒」「高卒」「中卒」と色々あります。 この最終学歴が、入社後の昇給金額に影響を与える要素になっている企業も多いようです。 そもそも、最終学歴によって同じ企業の同期間でも月給や年収が変わることは珍しくないので、昇給金額にまで最終学歴の影響があるというのは、ある意味では自然な流れです。 しかし高学歴なら絶対仕事がバリバリできるというわけでもないので、仕事をバリバリ頑張っている高卒や中卒の方からすると「不公平」と感じやすい部分かもしれません。 だからこそ企業側もあまり昇給金額を公表したがらないと考えられます。

勤め先の規模や経営状況によって変わる

資本主義社会では1つの企業が権限を持って自由にビジネスを展開でき、経済面の伸び率に期待できるというメリットがありますが、同時に、だからこそ時に経営難になるリスクも潜んでいます。 企業の経営状況によっては昇給金額が減ったり、そもそも昇給制度自体が無しになったりします。 また、経営状況には問題なくても勤め先の規模で昇給金額が変わることもあります。 昇給はけっこう曖昧な要素があるものです。

日本の企業はあんまり昇給させてくれない!?

一説によると日本の企業の昇給率はあまり良くないようです。 年功序列が根強い組織形態なので勤続年数が増えれば順調に昇給・・・というのも一昔前ならあった流れですが、最近は企業によって方向性が顕著に分かれる傾向です。 凄く昇給させてくれる企業もあれば、ほとんど昇給制度が稼働していない企業もあります。 それも「大手企業だから」とか「中小企業だから」というシンプルな図式ではなく、どちらにもそれぞれ、そういう企業が存在しているので複雑化しています。 昇給率というものは、実は企業の魅力度とイコールするものではなくなってきているのかもしれません。 ちなみに、海外(※今回は欧米先進国を基準にしています)がどうなのかというと、国と企業にもよるというのが答えです。 ・・・つまり、日本とそんなに変わらないともいえますが、全体的にみれば日本よりも昇給させるときはドバッと昇給させるケースが多いようです。 また、日本よりそもそも最初から給料を高く渡している企業も多いので、一概に比較も難しくなっています。(※給料が高い分、家賃や生活費が無駄に高い国とかもたくさんあるので、額面だけ見て羨ましがっても、現地の若者の懐事情はカツカツということもあります) 昇給率やそもそもの給料が高い企業は高く、低い企業は低い。これをいってしまうと元も子もないかもしれませんが、事実だからこそ!!現実的には企業を見極める力が必要になります。 見極めるには、その企業の情報を事前によく調べることが大切です。 今はもう「大手企業だから」とか「中小企業だから」というテンプレートに当てはめることは難しく、より良い就活・転職活動をするためには、見極める力が不可欠です。

昇給率が悪くてもメリットがあるケースも

昇給率が悪くてもメリットがあるケースも存在しています。 例えば、昇給率は悪いけど元々の月給が高いとか、昇給率は悪いけどボーナスはだいぶ多いとか、昇給率は悪いけど出世すると手当で大金が付くとか、昇給率は悪いけど退職金や企業の年金制度が異常に良いとか。 このような企業を選択して入社すると、正直「昇給率~」とはあんまり意識しなくなる方が多いのではないでしょうか。つまり、他の部分でカバーされていれば、昇給率を意識しづらくなるということです。 もし、今、昇給率の良い仕事に転職したいと切に願っている方がいるとしたら、おそらく理由は現職の昇給率の悪さだけではないのではないでしょうか。 例えば!!「そもそも給料低すぎ・・・」と感じていたり、「ボーナス支給額がケチ」と感じていたり、「残業代が出なくて困る」と感じていたり。そういうとき、もしそもそもの雇用条件が良くなれば、昇給率もあまり気にならなくなるはずです。 これから転職する方は、「雇用条件」が自分にとって良いかどうかで選ぶのがおすすめです。

転職するとき昇給しやすいかどうかで選ぶのはどう?

転職するとき、昇給しやすいかどうかで選ぶのも1つの選択肢ですが、スキルに自信があってこれからバリバリ働いていく予定の方以外は基本的にあまり視点を当てなくて良い部分ともいえます。 特に趣味を継続するためにワークライフバランス重視型の仕事を目指すつもりの方にとっては昇給のしやすさよりも、そもそもの条件が「良い」のか「悪い」のかのほうが、生活に密接に関わってきやすくなります。 昇給しやすいかで転職先を選ぶのに向いている人

  • バリバリ働いて出世を目指したい
  • スキルに自信がある
  • 野心がある

昇給しやすい企業との相性も、望むもの次第です。 昇給しやすい企業は、その分結果を求める傾向にあるので競争率が高くなりやすいです。 バリバリ働くのに不向きでマイペースに希望の仕事をしたい方や、仕事よりも趣味のほうが大切という方にはあまり向かないことが多いです。

そもそも給料が高い仕事(職種)をチェック

ここまで、企業の良さは決して「昇給率」だけでは語れないことにも触れてきました。 昇給率で選ぶのも良いですが、そもそも全体的な雇用条件の良い企業を選ぶのも良し。ということで、以下では「そもそも給料が高い仕事(職種)」の中でも、有名なものをいくつかみていきましょう。

金融系専門職はイメージ通り高収入街道まっしぐら

まず、金融系専門職はイメージ通り。高収入街道まっしぐらです。 実際に働いている方からは「その分仕事が凄く大変なんだよ・・・」という意見も出てくるかもしれませんが、高収入の魅力は切っても切り離せません。 金融コンサルタントや、投資信託、金融営業、ファンドマネジャー、ディーラー、アナリストなど。金融専門職にも色々ありますが、名前からして年収が高そうですよね。 ちなみに、金融営業系は個人の売上によって数百万円のボーナスが入ることもあるようなので、稼げる方は20代でも年収1千万円に届くことがあります。 おまけに企業によっては家賃補助を15万円くらいまで出すこともあるので、手取りで残る金額でみたらもっとゆとりが出てくることも。 その代わり休日やバカンス中でもお客さんからの連絡があったら困るからと携帯電話を手放せなかったり、ノルマをこなして翌月を迎えるとまた1からノルマというストレスに耐えられなかったり。離職してしまうケースもあるので向き不向きは分かれやすい分野かもしれません。

専門資格が必須の税理士。会計士・会計専門職

会計士や税理士も高収入になりやすい仕事です。 そもそも資格取得の難易度が高いことから、この仕事に就ける方は限られています。 難易度の高い専門職ということで、高収入も納得です。 ちなみに会計士の資格は最近、男女ともに目指す方が増えているようです。 会計士になれば収入や生活の安定度も上がると考えられているので、世の中の経済の動きの先行きが見えないときほど憧れる方が増えるのかもしれません。

就活・転職でも人気の経営コンサルタント

最近よく聞く経営コンサルタント。何となく華やかな仕事のイメージがありますよね。特に若者からは憧れられやすい仕事です。 経営コンサルタントも高収入になりやすい仕事ですが、どこからどこまでを経営コンサルタントというか・・・けっこう範囲が広い分野でもあるので、選ぶ勤務先によっては全然高収入ではないという可能性も考えられます。 経営コンサルタントを目指す方は、就職先にもこだわりたいところです。

技術と実力があればどんどん上を目指せるIT系専門職

IT系の専門職は、凄く職種の幅が広いです。 中には残業代が出ない中、長時間労働しているIT系専門職もいます。ということで「選ぶ勤務先にもよるけど、高収入になりやすい」仕事です。 IT系専門職の良いところは学歴に自信がなくても能力があればどんどん出世できる可能性が、今回挙げた他の職種よりも高いところです。 金融専門職に就職できるのは大学卒以上が基本です。 会計士は学歴不問ではありますが資格の難易度が高いことから大卒の方などが目指しやすい傾向にあります。 経営コンサルタントも、経済学部を出ている方が中心かつ勤務先によっては大学院を出ている人しかいないというケースもあるので・・・高収入の仕事の学歴との関連性は見逃せません。 しかし、IT系専門職は仮に中卒だったとしても本当に実力さえあればヘッドハンティングだってあり得ます。実力さえあればどんどん上を目指しやすい、どんなバックグラウンドから勤め始めたって高収入になりやすい仕事です。 まとめ。昇給率より年収で優先したほうがいいケースが多い 今回は「昇給」をテーマに詳しくご紹介しました。 転職するときでも、そうではないときでも、けっこう気になってしまう方が多い昇給。ただし昇給だけでは企業の魅力を語り切れないので注意が必要です。 企業をみるときは昇給だけではなく、総合的な年収や将来性も含めて考えたいものです。 転職希望者はよほどこだわりがあるとき以外は昇給率よりも総合的な年収や将来性を重視して転職先を選択するのがおすすめです。 そもそも年収が高い仕事を目指すというのも魅力的ですが、競争率が高いなど向き不向きもあるので、範囲を広げて自分に向いている企業を見つけようと行動してみると良いのではないでしょうか!